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活魚を眠らせて運ぶ「鍼麻酔」のニュース

鍼灸院の説明

鍼麻酔と軸索反射との違い

日本には鍼麻酔の技術を応用した画期的な鮮魚保存術が存在しています。鍼麻酔といっても人ではなく、魚の麻酔です。魚に麻酔をかけ仮死状態にして輸送すると、活魚を水槽に入れて輸送するよりも容積コストを抑制でき、新鮮さも保たれるという大変画期的な技術です。

そこでこの度それにかけて改めて「鍼の効能」についてご説明したいと思います。

そして、その前にまずは当院の鍼の効能について思い出さされる事柄を先にご説明いたします。

当院HP内の「鍼の効能」を説明するページの中では、筋緊張が解れるときの反応として、「軸索反射」の説明を行なっています。この「軸索反射」という反射は、故.木下 晴都先生の鍼治療の研究により明らかになった重要な鍼効能の一つであります。

当院での鍼治療の際には、基本的(筋肉緊張を解除する目的の場合という意味で・・)には筋緊張(コリ硬結)がある部位局所に鍼を打ち、直接的に筋緊張を解除しており、このときに軸索反射を利用しています

日本の教科書には、この軸索反射が起こるときに「得気」と呼ばれる鍼の刺入感覚が起こることも説明されており、当院では、鍼を打った際、この軸索反射が起こるときに出る「得気の有無」や「得気の強弱の程度」を確認して、効果発現のバロメーターとしています。

日本では「痛くない鍼」が評価されがちで主流ではありますが、中国では、この「得気がある刺鍼」をたいへん重視していて、そのことが鍼灸の公式教科書や専門書に「くどいほど、度々」出てきます。


この件でひとつ、

当院の旧リンク先と同グループ鍼灸院の説明(10年ほど)では、この軸索反射(故.木下 晴都研究)のことを、中国の「針麻酔」の脳内モルヒネの反応かブロック注射の麻酔効果のように説明を行なっておりました。つまり、鍼麻酔の反応で痛みが取れる、和らぐ場合、「筋緊張が実際に取れたとは限らないため、根本的な治療効果は出ていない」との主張です。この鍼灸院の軸索反射の事実に反するねつ造説明から影響するためか、当院の患者様から"度々"鍼の効能についてご質問を受けることがありました。

「鍼はなぜ効くのですか?」

「わきさか鍼灸院で肩コリが取れるのですか、どうせ麻酔的な効果でしょ?」
「鍼はなぜ効くのですか?」「鍼はなぜ効くのですか?」
「鍼はなぜ効くのですか?」・・・?????・・・......・・・・・・
・・・・・・

当院では、その都度、その都度
「親切丁寧にご説明」、2015年以降は資料も配布。・・・

「どうせ麻酔的な効果でしょー??」・・・・・・・・・・5年間ほど・・・

当院ではこれはまったく悪質な情報発信であると考えます。なぜなら、軸索反射(木下晴都)は日本の教科書で公式に説明があり、ゲートコントロール系の鍼麻酔を起こす反射とは異なる反射であるからです。

すなわち軸索反射(木下晴都研究)とは、鍼麻酔のような脳内モルヒネを介する鎮痛やブロック注射の局所麻酔効果とはまったく別の反射であり、CGRP血管拡張作用によって筋肉の緊張を直接的に解除する作用機序のことであります。

一般読者がこの鍼灸院の「ニセ情報」(木下晴都説否定)を信じた場合、当院の肩こりなどの筋緊張(凝り硬結)の治療では筋緊張が取れることがなく、単に筋の痛みを麻酔効果で「誤魔化しているだけ」と受け取られかねず、当方にとりましてはたいへん迷惑な状況でした。。。。

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注釈 2022.11.19
2022年11月現在、この旧リンク先グループ鍼灸院のサイトページのニセ情報は、当院が“不正指摘”の情報公開を開始した2018年以降の現在も引き続いていてそのままの情報発信を続けています。(※ 残念ながら、これに影響されてか、これとはまた別に茨木市内の鍼灸整骨院からも類似のフェイクが発信されていました=クリックで閲覧可)

これに対して当院は2022年4月末頃に黒塗り仕様のページスクリーンショットに置換して穏健化し、更なるニセ情報の削除の猶予期間(2022.11.18までの約半年)を与えていましたが、該当ページが削除されることはないままで、逆にこちらからの指摘を打ち消すためか、同サイト内の別のQ&Aページでは、2018年の当院からの「ニセ内容指摘」以降、元々は無かった「軸索反射の説明」が新たに追加されはじめました

このままの状態では、逆にまたもや当院の情報が「フェイク」に見えてしまい、こちらが「悪者扱い」されかねませんので、この度「黒塗り仕様」を公開する以前に公開していたスクリーンショットをアーカイブスとして追加して、情報公開を強化徹底させていただくことにしました

スクリーンショット① :2018年=不正指摘の情報公開開始=黒塗り置換前 )
スクリーンショット② :①の原本 )
スクリーンショット③ :2021年12月17日撮影 / 撮影日付の証明として )

上記スクリーンショット①②③該当ページURL:
www014.upp.so-net.ne.jp/pekingdo-ba/cn33/theory.html
( ↑最近URLが刷新されましたが、該当ページ自体、ニセ部分含む内容は変更なく同じです)

Q&Aページ2018年以降の追加変更箇所( Q15浅野式、Q18軸索反射、その他Q19、20、21)
スクリーンショット④( Q&Aページ:2018年以前のバージョン )/2017年4月18日撮影/2022年初公開 )
スクリーンショット⑤( Q&Aページ: Q15、18追加後 )/2022年11月撮影/2022年初公開 )
スクリーンショット⑥(情報発信の大元= 北京堂鍼灸レディース:http://www13.plala.or.jp/racyan/index.html)/2018年4月5日撮影 )

2022年11月19日注釈 おわり

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この度は、元の「鍼灸作用の説明」ページの内容では不十分と考え、以下に「軸索反射」の図絵(教科書引用の当院院内資料から)を添付し追加のご説明を記しておきます。(※後方には「針麻酔」の説明、参考資料を添付しています。)

 

軸索反射とは?

わきさか鍼灸院:元の「鍼灸作用の説明」ページ
http://www.sinkyuuin-osaka.com/lab/work.html
http://www.sinkyuuin-osaka.com/lab/tyuugoku.hari_jornal.html

▼下の画像
当院の院内資料(鍼灸学校の教科書/「はりきゅう理論P78」)
 (赤と黄色の円の囲いと説明文は、院内資料の説明として当方が記入、鉛筆は学生時記入)
鍼灸院の説明木下晴都研究

▼下の画像
先の「軸索反射とは?」の項目の説明で引用した、「はりきゅう理論 P78」の全体を表示した画像
(*この説明のために同じ教科書を別途に追加購入)
鍼灸効能の説明

当院の筋肉症状、筋の凝り硬結に対する鍼治療は、麻酔効果ではなく、木下晴都先生の研究で示された軸索反射を利用するものであり、筋の凝りや筋緊張が実際にとれていく治療です

 

現代中国鍼灸   ※例として頚椎症(後頭下筋群)の治療画像引用

(上段・上海中医学大学 / 下段・某国鍼灸師の施刺デモ 後頚部と後頭下筋群に刺鍼)
(※上下とも局所治療の鍼治療は麻酔ではありません。通電鍼法も鍼麻酔ではありません
頚椎症に中国鍼 頚椎症の鍼治療

(( 注釈 2021.12
腰や頚部の筋肉パルス療法(通電鍼)に“いわゆる鍼麻酔の効果”はありません!!

主たる効能は局所循環改善、筋運動です! ))


(( 注釈 2021.12: 中国の鍼灸外来では腰痛や坐骨神経痛、頚椎症、肩関節周囲炎、膝関節痛などの運動器系疾患に対して鍼麻酔はまったく行われておりません!

日本の鍼灸師は中国鍼灸について知識不足が多く、大幅に勘違いしている者が多くおりますのでどうか騙されないようにご注意ください!! ))

■証拠→ 鍼通電法には中国式と同等の麻酔効果があるとの説明を行い患者さんを誤認させる当院近くの鍼灸整骨院ホームページスクリーンショット

 

(( 注釈追加 2022.4
いわゆる中国の“鍼麻酔”は通常の西洋医の麻酔薬無しで手術ができるほどの強力な麻酔効果であり、他の鍼技術とは共通項はあるものの手法技術が別物レベルです

頚部や腰部の筋肉への鍼通電(通電鍼法)ではいわゆる“鍼麻酔”の効果はまず得られませんし、頚部や腰部の神経根への鍼通電(通電鍼法)では多少の鎮痛効果が得られる可能性があるものの、中国の“鍼麻酔”ほどに鎮痛は強力でななく、再現性はそれほど高くありません。これらの電気鍼は中国式の手術用の鍼麻酔とはノウハウ(手技,パルスHz,電圧,時間など)が異なりますし、街中の一般の鍼灸師にこの技術があるとは到底思えません。

ネットで見かける日本の鍼灸師のなかにはこれらの技術を混同しているか、ネットで好き勝手に宣伝して意図的に優良誤認表現をしているのかも知れません。ご注意ください!

※参考鍼麻酔の実際の動画 別物レベルかどうかこの動画でご確認ください。))


(( 注釈追加 2022.5
当ページ内の鍼麻酔についての説明は、「鍼の一般的な鎮痛効果を「中国式の鍼麻酔」の効果と混同せず、また鎮痛効果を異常に過大評価をしないで」、という趣旨のものであり、経穴(ツボ)の治療効果そのもの、あるいは経穴の治療による効能のすべてを否定しているわけではありません

鍼麻酔も鎮痛効果も誇大でなく適正な範囲での利用は利用価値があると思いますし、手足の先にある経穴(ツボ)への治療(刺激)は当院でもケースによって開業時(自律神経調整,逆子ページ)から導入しております。

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鍼麻酔について バート1
1972年に中国での鍼麻酔による外科手術の成功を伝える報道を皮切りに、鍼鎮痛に関する基礎的研究が急速に発展した。現在までに、内因性オピオイド(脳内快楽系ホルモン)による鎮痛系、ゲートコントロール説、広汎性侵害抑制調節などさまざまな内因性の疼痛抑制機構が鍼刺激により賦活化されていることが明らかになってきた。そこで、これらの研究の概要を紹介するとともに、鍼刺激の求心性神経について考察する。
(ここの見出し文引用:明治鍼灸大:鍼刺激と鎮痛作用/岡田薫先生)

 

鮮魚の麻酔について
冒頭でご紹介した魚の麻酔とは、鮮魚(の流通)に対する魚の鍼麻酔のことであります。これについて私は10年近く前に知りました。もっと前かも、。これは大分県の業者さん(快眠活魚/流通か漁業関係?)が、自らも坐骨神経痛になり、鍼灸院で鍼治療(麻酔ではない鍼治療)を受けた経験があり、中国の鍼麻酔の技術をヒントにして活魚の鮮度を維持するために独自開発したアイディア(特許2005年)だそうです。魚と人とでは生体解剖的に大きく異なりますので、ツボの特定は至難の業としかいいようがありません。当時この会社のHPを私のパソコンにお気に入りとして入れていましたが、現在該当URLが存在しませんのでこれとは別に参考になるページをご紹介いたします。
https://www.hatsumei.co.jp/column/%e5%bf%ab%e7%9c%a0%e6%b4%bb%e9%ad%9a/
https://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/16th/07-253.html

そういえば、大分と言えば「一村一品」が有名です。今では誰もが見習っていますね。正直な差別化ビジネス。。。

 

中国の鍼麻酔について パート2
中国の鍼麻酔(ツボに通電)は、1970年代ニクソンの訪中がきっかけで世界中に報道され、当時の日本でもかなり大々的に報道されたそうです(※1)。そのため日本の医療界でもブームが起こったそうで、一部の外科医ではかなり積極的に導入されたそうです(※1)。また当院来院患者様からも「歯科で導入しているところがある」とお聞きしたことがあります。(Y.F様 No.668)

その後の中国でも日本同様現代医学の発展があり、また人(患者)によっては鍼麻酔の効果が不十分なこともあったため、現在の中国での鍼麻酔は、ほとんど積極的に行われていないか、あるいは100%現代医学の麻酔に置き換わっていると思われます。

しかし当時の技術は試験的なものではなく、一定レベル以上には実用化されていたと思われます(※1)。当然中国には相当多くの症例報告があります(※3)。もちろん日本国内にも多数の論文報告があります。また2006年頃?でしょうか、某国の国営TV(※2)で鍼灸が紹介された際でも現代中国鍼灸だけでなく、鍼麻酔(過去でなく近年の)も同時に大きく紹介されていました。(※2 以下に画像2コマのみ引用添付しました。「心臓オペ・開胸術」)

鍼灸院の効能説明 鍼灸院の効能説明

※1 日本良導絡自律神経雑誌10号
※2 Kathy Sykes 2006
※3 針刺麻酔 中西結合医の麻酔方法 / 上海市鍼刺麻酔(甲状腺手術:670例 / 肺切除術:114例)
※4 針刺針麻研究
鍼灸麻酔の効能説明
(中国留学中に図書館で読みました)


日時:2019年2月15日 18:44


誠に申し訳ございません。現在わきさか鍼灸院は移転しております。移転に伴い、現在極一部の患者様とご紹介の新規様への治療を除いて他の方への治療を受付けておりません。そのため基本的にメールでご連絡をいただいても返信をしておりません。

また、サイト内のページには「旧ページ」が混在しており、一部、ステークホルダーに配慮した内容のために掲載情報が不正確なところがあるためご不便をお掛けしております。重ねてお詫び申し上げます。


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