
トップページ > ブログ記事(2012年2月18日)
2012年2月12日(日)は、お世話になっていた二天堂鍼灸院.中野保先生が主催する鍼灸セミナー、「二天堂ほのしんオプションセミナー・耳鳴り難聴めまいの鍼灸治療」の講義を担当させていただきました。当日は23人もの参加者にお集まりいただき、大変熱気に満ちたセミナーになりました。
ちょうどこの時期は突発性難聴の治療が多い季節ですので適当だったのではないかと思いました。講師としての初めての仕事でしたので、幾分緊張が伴い時間も少しオーバーしてしまいましたが、治療法、臨床におけるポイントはお伝えできたと思います。今後の課題としては、データなどを添えるなどの工夫が必要かと感じました。しかしそもそも、耳鳴り、難聴、めまい、3種類すべての病気に対して「誰にでも均等的に効果が出せるようなものではない」ことや「単純に病名でひとくくりに適応判断できない」ことは臨床家として当然に認識すべきことですし、また中国で見た治療法が、日本人の体質や内耳疾患にどれだけ適応するかどうか、この時点ではまだ帰国開業間もなく、十分に検証ができていない段階であったという状況でもあり、そもそも今回のセミナーを受けただけの鍼灸師たちがどの程度「診断力と施術レベルを得ることができたのか」が逆に気になるところでした。
このセミナー主催者.中野保先生は、北京堂(浅野周先生)という流派の直系の一号のお弟子さんであり、北京堂式鍼灸とは主催者である浅野周先生が開発したという、偉大な『マニュアル式鍼灸治療』を行なう流派であります。従いまして、講義内容も、これらのお世話になった方々へのお気持ちを最大に考慮して設定しています。私はこれまで、北京堂マニュアル式の耳鳴り難聴治療そのものや、北京堂式では必須とされる、『翳風のツボに2寸鍼(6センチ)刺鍼の鍼治療法』については、実際の治療効果も治療現場も直に見たことがありません(*二天堂研修中と北京堂本院見学に聴覚患者が一人もおらずで)ので、事実として「浅野先生くらいの達人でなければ翳風穴への2寸鍼(6センチ)の刺入は不可能だ!」「私の技術では、このツボに鍼を2寸鍼(6センチ)を使って治療(無条件に)することは絶対無理です!」と念押しの説明を付け加えていました。
今回のセミナー開講、招聘に対しまして二天堂中野先生には多大なるサポートをいただき、ありがとうございました。講義タイトル「耳鳴り難聴めまい」の設定におきましても、100%先生のご意向に合わせ忖度させていただきました。先ほども触れました通り、中野先生からは何度もセミナー講義の開催と担当のお誘いを受けていました。ただこの頃はまだ私が中国から帰国して間がない時期(当院開業前後)ということもあり、その都度お断りしていた事実があります。しかしながら、大変大きな御恩がある先生からの大変強いご要望にお応えするため、「最大限のお礼返しの気持ちでなんとかお応えしなければならない」との気持ちを奮い立たせて、若輩ながら最終的にこれをお引き受けする決断をさせていただきました。
これからも絆を最大限大切にして、鍼灸業界の輪の精神を盛り上げていけるよう義務を果たしてまいります。
鍼灸を受けられる患者様につきましては、良質の鍼灸治療が受けられることを「天」に向かって祈願しています。
日時:2012年2月29日 23:57
[追加の参考資料]
上記内容を裏付ける参考資料として二天堂鍼灸院のセミナー開催当時のメーリングメール(Eメールやり取り)を添付しておきます。
参考資料 (1)
2012年、二天堂鍼灸院オプションセミナー担当終了直後に二天堂鍼灸院メーリングリストから受信したメッセージの内容
ギャラについて
メールの最後に中野先生のギャラについての見解が述べられていますのでこちらにて補足説明を加えます。
ブログ内容の2012年2月12日の二天堂鍼灸院「炎の鍼灸師-育成講座オプションセミナー」の参加費用は一人¥3,000円で、参加者は計23名で、ギャラは69,000円でした。
当方(私脇坂)は2006年から約2年間ほど中国北京へ留学していました。1年目は大学の語学専門(午前午後)コースで中国語を学び、2年目からは中医薬大学での中医学基礎課程全コースと病院の鍼灸外来で研修を受けており、学費と滞在費だけでも安く見積もったとして、軽く100万円以上になります。当然その間は無収入です。
それと、ブログ本文でもお伝えしいますように、このオプションセミナー担当は、当院が2009年に開業してから中野先生から何度かオファーを受けた結果、開業わずか2年後の2011年9月27日にセミナー担当をお受けしたという経緯があります。またセミナーでは私が中国研修で知り得た情報(ブログ本文中6行目:治療法、臨床におけるポイント)も提供していました。
当時このオプションセミナーに参加された先生方、あるいはこれまでに二天堂オプションセミナーホームページを閲覧された方は、二天堂鍼灸院メーリングやSNSだけでなく、私からのこの説明もよくご参考にしてください。
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参考資料 (2)
オプションセミナー開催前、2011年11月24日の「講義内容打ち合わせ」に関するメッセージの内容
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参考資料 (3)
以下は当院が開業する直前、2009年3月の受信メールですが、これ以外でも「連絡」はいつも先方の方から積極的にいただいておりました。
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参考資料 (4)
以下は当方が中国留学研修中、2008年7月の受信メールです。先方より「帰国時期」の問い合わせです。
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参考資料 (5)
2007年6月時点での「こちらの立場」と「相互の立ち位置レベル」を客観的に考察できる視点として、以下の受信メールをご紹介します。
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参考資料 (6)
資料(5)のメールの約2年後、2009年の開業少し後の時点の「こちらの立場」と「相互の立ち位置レベル」を示す受信メール内容
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参考資料 (7)
中野先生には、2015年夏の飲み会でレッドライン越えの事件が起こるまで毎年中元歳暮をお贈りしており、年2回の飲み会も皆勤参加でした。交流状況の証拠として2012年の中野氏からの礼状メールを公開。
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参考資料 (8)
翳風(えいふう)穴の2寸鍼治療について)(2023.4.20.0:28公開)
本ブログ文中に、北京堂式の『翳風の2寸鍼使用の鍼治療法』について、「私の技術では、このツボに鍼を2寸鍼(6センチ)を使って治療することは絶対無理です!」との説明がありますが、当ブログ中のこの説明では厳密に正しく当方の見解をお伝えすることができていませんでした。よって、上記リンク「専用ページ」にて、「翳風(エイフウ)の2寸鍼使用について」の詳細説明、情報公開を行っていますので、どうかそちらをご確認ください。。
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