頭痛の鍼灸治療
当院では、頭痛、偏頭痛に鍼灸治療を行っています。脳神経系の治療は専門分野ですので、わりと重症の方の来院が多いのですが多数の改善実績があります。緊張性頭痛、偏(片)頭痛、群発頭痛 慢性頭痛はすべて鍼灸適応です。
頭痛の種類
- 筋緊張性頭痛
- 偏頭痛
- 後頭神経痛
- 群発性頭痛
これらの頭痛はわりと広く知られています。このなかで筋緊張型頭痛が最も多く、その次に多いのは偏頭痛といわれています。この他に発作性と慢性に分類することもあります。
頭痛について詳しく書かれた専門書によると、発作性の片頭痛や後頭神経痛が筋緊張性頭痛や慢性頭痛に変容したり、その中間である移行タイプなどあいまいな症状を呈する頭痛も存在するとされています。
頭痛の原因は、様々ですのでまずは医療機関で検査を受けることが必要です。
病院での治療
投薬治療:消炎鎮痛薬 筋弛緩薬 抗不安薬 抗てんかん剤
よくある頭痛の症状と鍼灸治療
当院の観察から見ても、痛みの出る部位、感じ方はさまざまのようです。例えば通常の偏頭痛のようにどちらか決まって片方のみに出る頭痛だけでなく、以前は右だったが今は左に出るなど、左右交互に出る例が少なからずあります。この他に、後頭部、頭頂部、こめかみ、目の奥の痛み、頭重感、頭皮がつっぱる、締め付けられる、しびれる感じなどの症状を呈するタイプも見られます。
偏頭痛でも筋の緊張やコリからの頭痛でも、たいていは後頭部の頭蓋骨と頚椎のさかい目やその少し下の横の陥凹部に反応が出ていることが多くそこが必須の治療部位となります。
鍼灸治療は、
痛みの他に、吐き気、嘔吐、不眠症、自律神経失調様症状、のどに何かが詰まったような違和感、眼の疲れ、動悸、めまい、鼻炎、花粉症、耳鳴り、光や音に過敏な状態や症状を伴っている方もみうけられます。
頭痛はさまざまに分類されていますが、多くのケースで肩こり首こりを伴っています。肩こり首こりの自覚が無くとも頚部に緊張があることがあります。普段は感じない程度の凝りや緊張が、女性では生理、それ以外にストレス、長時間のデスクワークによる運動不足などで血流が悪くなると、更なる筋緊張が起こります。その緊張が神経や血管まで刺激することで「ずきずき」したり、あるいは末梢毛細血管の血流不足を招き、痛み、頭皮のしびれ、違和感を生じさせます。
頭痛・偏頭痛の鍼灸治療法
肩首のこりを全体にほぐし、後頭部や前頚部にある頭痛の特効治療ポイントを使用し症状を楽にしていきます。敏感体質で緊張が強い頭痛には鍼を浅く打ち、頑固な凝りには深部に鍼を打つなどして、それぞれの頭痛、患者さんの感受性に適した刺激、施術を行っています。
よくある症状・関連疾患
- 発作性の偏頭痛
- 花粉症鼻炎
- めまい、ふらつきを伴う頭痛
- 眼の奥や、頭のある部分が痙攣する、三叉神経痛様の偏頭痛や後頭神経痛
- 不眠症や自律神経失調症状を伴う頭痛
- 頚椎症・むち打ち症
偏頭痛 大阪府茨木市 30歳代 男性
主訴 3年間に及ぶ左側頭部の偏頭痛 左眼の奥と眼瞼の痙攣(ほとんど常に起こっている) 自律神経失調症 不眠症
病歴:3年前に〇〇〇をしてから肩こりと共に頭痛が出た。ありとあらゆる治療で肩頚凝り眼の疲れは改善したが、まだ頭痛と痙攣が続いている。
所見:イライラ 左後頭部に圧痛
初診 12/8
2回目 12/9 前回直後は楽になった。夜は少し戻る
3回目 12/12 その日はよかったが、翌日は痛みが戻る
4回目 12/15 パソコン仕事で両目の疲れ、前回の施術後にだるさが出たが、更に改善された。
5回目 12/19 変化無し
6回目 12/22 更に改善、最近は治療後2~3日の間は楽で、睡眠もよくとれる。今までにない改善を感じ、完治を期待される。
7回目 12/26 頚のだるさが翌日に残る。
8回目 12/29 昨日までよかった。
10回目 1/8 更なる改善を感じたと喜ばれる。
11回目 1/12 ほとんど良い、眼の奥の痙攣が収まった。
13回目 1/20 痙攣、偏頭痛は出なくなったのでここで終了。ご本人は大変満足されている。
この方のケースは特に重症で回復までにやや時間を要しましたが、軽症なら2~3回程度の治療で改善しております。お気軽にご相談ください。
ご紹介した症例は事実に基づいておりますが、個人差がありますので参考としてご理解ください。